読了「羊と鋼の森」宮下 奈都

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、
調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

ひたすら音と向き合い、人と向き合う外村。

個性豊かな先輩たちや双子の姉妹に囲まれながら、調律の森へと深く分け入っていく―。

一人の青年が成長する姿を温かく静謐な筆致で描いた感動作。

ピアノの調律。

調律といういものが必要なのは漠然と分かっていたけど、
ここまで深いものだとは知らなかった。

高校生の時にたまたまピアノの調律の現場に立ち会った主人公。
ピアノの調律という自分で選んだ道を真面目に一歩ずつ確実に歩んで行く真摯な姿。
色々な人と出会い刺激され、結局力に変えていく。良い出会いが人を成長させる。

やり甲斐があり、素敵な職業だな、ピアノの調律師。
内容もさることながら、文章の模写が綺麗で一字一句を一つずつ読み進めていった。
この本を開いている時には常にピアノの音色が聞こえていた気がする。

良いよね、ピアノの音色。